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やすみたい


2006.12.12 (Tue)

§ [デバイス][テクノロジ] 配線中にトランジスタを形成

  IEDMが始まったのでデバイス関係のニュースがたくさん登場しておりますが、その中で一番意表を突かれたデバイスがこちら。

Al上にSiを形成して加熱すると,AlとSiが置き換わり,多結晶Siの上にAlが載った構造に変わる性質を利用して, Al配線中にトランジスタを形成する。カリフォルニア大学は,配線に見立てた幅10μm,長さ10μmのAl上にSiを載せて,窒素雰囲気中で400℃,2時間の加熱をすると同現象が起こることを示した。 *1

  このAlとSiが入れ替わる現象は、一般的な半導体デバイス製造プロセスでは歩留まりを下げる「スパイク」の元凶であるわけですが、このUCバークレーのグループはそれを逆に利用してしまった……ということみたいです。最先端テクノロジで作られたFETほどの性能は出ないでしょうけど、スペースの有効利用が可能-3次元LSI-という利点を生かせれば面白い使い方ができそうです。